Owl Moon
邦訳は『月夜のみみずく』です。
一面雪の冬の夜遅く、静まりかえり、月に照らされた森の中に、
お父さんといっしょにみみずくを探しに行く子どもの語りとして
物語が描かれています。
お父さんからいつも、owling(みみずく探し)の時は何もしゃべっては
いけないといわれているので、雪を踏みしめる音しか聞こえません。
松の木々がはえている所まで来ると、お父さんがみみずくの鳴き声を
真似して呼びます。そしてしばらく待つ。
何も返答がないと、またみみずくの鳴き声を真似する。
それを繰り返します。
何か言いたくても、寒くても、子どもは、owling(みみずく探し)の時は
何もしゃべってはいけない、勇敢でなければならない というのを思い出し、
頑張ります。
寒さで耳が痛くなってきた頃、お父さんの呼び声に森の中から返答が!!!
近くまで寄ってきたみみずくを懐中電灯で照らし、お互いに見つめあう。
静かな文体ですが、その時の喜びや高揚が読者に十分に伝わってきます。
絵もとてもきれいです。コルデコット賞受賞作品です。
「どうなるのかなぁ?」という感じで、娘も一気に読んでいました。
蛇足ですが、娘も私も、この主人公は男の子だと思っていましたが、
書評には「女の子」とありました。
総語数750語。英文があるのは16ページです。
1ページに4〜23行、平均12行です。
難しい単語は owling (発音:アウリンg, ことばとしてはありませんが、
ここではふくろうやみみずくを探すことの意味でいいと思います),
woolen (発音:ウレン,羊毛の), hoot (発音:フーt, ホーホー鳴く),
pump (発音:パmp, ポンプのように上下に動かす) くらいでしょうか。
Nativeの4-8 才向けとなっています。
それほど難しくはありませんが、英語絵本を読みなれていない方には
量が少し多いと感じられるかもしれません。