Lost and Found
邦訳は「まいごのペンギン」です。
2005年に Nestle Children's Book Prize、2006年に Blue
Peter Book Awards を受賞している作品です。
ある日、少年の家の玄関にペンギンが立っています。
ペンギンは少年の後をついてまわり、悲しい顔をしています。
少年はペンギンがきっと迷子になったのだと思い、あちこち
尋ねてまわります。
ですが手掛かりは得られず、結局、少年はペンギンをボートに
乗せて南極に向かいます。
少年とペンギンの船旅は何日もかかり、好天も悪天も船を進め、
ようやく南極に着き、ペンギンを上陸させ、少年はペンギンに
別れを告げます。
ひとりで南極に残されたペンギンの顔はこれまで以上に
悲しそうになります。
少年は家に向けてボートを出しますが、何か変な感じです。
よくよく考えると、ペンギンは迷子になって悲しかったの
ではなく、ただ寂しかったのだということに気づきます。
少年はボートを戻してペンギンを探し出し、一緒に家へ
帰っていくのでした。
絵には好き嫌いがあるかもしれません。
少なくとも私も娘もあまり可愛い絵だとは思いませんでした。
が、最後にペンギンが自分で傘をボートに、少年を追って
漕ぎだしているシーンがあり、その後に戻ってきた少年と
再会するシーンはとても感動的です。
心から「よかったね~」と言える絵本です。
総語数440語。
英文があるのは27ページ。1ページに1行~18行、平均3行です。
対象年齢は明示されていませんが、Nativeの幼児-幼稚園向け
くらいでしょう。
難しい単語は
lost and found office (遺失物取扱所)、ignore (無視する)、
float (発音:フロゥt、浮かぶ)、disappointment (失意)、
discover (~を発見する)、harbour (=harbor、港)、
cupboard (発音:カボード、戸棚)、delighted (喜んでいる)、
realise (=realize、~に気が付く)、set off for (~に向けて
旅立つ)
くらいでしょうか。
(左:ペーパーバック、右:ハードカバー)