The Snail and the Whale

邦題は『カタツムリと鯨』です。
クジラとともに大海を旅するカタツムリのお話です。

2004年の Early Years award for the best pre-school book、
2005年の Blue Peter award for Best Book to Read Aloud、
2007年の Giverny award for Best Science Picture Book
を受賞している作品です。
   
 
岩の上に住むカタツムリが海を見て思います。この広い世界を
旅してみたいと。  
そして、ヒッチハイクを思いつくのです。
そこに大海を行き来しているザトウクジラが通りかかります。
カタツムリはクジラのしっぽにつかまって、氷山の海を行き、
火山を見、荒波にもまれ、海底を泳ぎ、晴れた日も、嵐の日も
経験します。
そしてこの広い世界で自分の小ささを感じるのです。
ところがある日、クジラは人が大勢遊んでいる海岸に迷い込んで
しまい、浜に打ち上げられてしまいます。
小さなカタツムリですが、クジラを救うためになんとかしたいと
考えて...。
(この先がどうなるかは伏せておきましょうね)

現状に満足しない、冒険心に満ちた小さなカタツムリが、旅で
いろいろと新しい経験をする度に、読んでいる私たちも一緒に
応援したくなります。

文末がすべて韻を踏んでいますので、ぜひぜひ声に出して読んで
みてくださいね。   
  

総語数 540語。
英文があるのは21ページ。1ページに1-10行、平均5行です。
Native の PreSchool-Grade 3 となっています。
難しい単語は
humpback whale (ザトウクジラ) 、soot (すす)、slither
(滑るように進む)、flock (群れ)、stay put (動かずにじっと
している)、trail (跡)、immensely (非常に)、shimmer
(チラチラ光る)、starlit (星に照らされた)、foam (泡立てる)、
frolick (跳ね回る)、hideous (恐ろしい)、toothy grin
(歯を見せてニヤッと笑う)、zoom (大きな音を立てて急に動く)、
roar (わめき声)、moan (うめく)、squirt (吹きかける)、
frail (弱い)
くらいでしょうか。

作者の Julia Donaldson は、以前にご紹介した Gruffalo の作者
でもあります。
イギリスで子どもの本の優れた作家または画家に、2年毎に贈られる
称号 " Children's Laureate " の第7代目に選ばれています。
(ちなみにその前にこの称号を持っていた方は、Gorilla や
 Voices in the Park の Anthony Browne 氏です。)


(左:ペーパーバック、中央:CD付きペーパーバック、
 右:ボードブック)
*アマゾンのサイトでは、中身が少し見られます。

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