Mouse Soup

邦題は『おはなしばんざい』です。
" Frog and Toad " の作者 Arnold Lobel の作品です。


序章と以下の4話、終章が収録されています。

・序章
ネズミが木の下で本を読んでいると、イタチがやってきて
ネズミを捕まえます。
イタチはネズミをスープにしようとしますが、ネズミはこの
スープにはお話が入っていないので、味がよくないと理由をつけ、
お話を始めます。

・Bees and the Mud
ある日、ネズミが歩いていると、上から蜂の巣が落ちてきます。
蜂の巣はネズミの頭の上に乗り、ハチたちはそこを気に入ります。
ネズミはハチたちに、自分の頭の上に巣を乗せておくのであれば、
自分の家に来なくてはならないと言い、沼に入って行きます。
ネズミは沼にだんだん深く入って行き、ついに頭までもぐると、
ハチたちは逃げて行ったのでした。

・Two Large Stones
丘の斜面に2つの大きな石があります。
2つの石はその斜面が気に入っていますが、反対側の斜面には
何があるのか気になっています。
ある日鳥に尋ねると、鳥は反対側の斜面には街や城、山や谷が
見えて素晴らしいと言います。
2つの石はそれが見られないことを残念に思い、100年を
過ごします。
ある日ネズミが通りかかり、2つの石はそのネズミに、反対側の
斜面のことを尋ねます。
ネズミがこちら側の斜面と同様の景色を答えたので、2つの石は
幸せな気分になりました。

・The Crickets
ある夜、ネズミが寝ようとしていると、窓の外でコオロギが
鳴いています。
もう寝るので音楽をやめてほしいと、ネズミはコオロギに
お願いしますが、コオロギはネズミがもっと音楽を増やして
ほしいとお願いしていると思い、別のコオロギも連れてきます。
またネズミが音楽をやめてほしいとお願いすると、コオロギは
また、他の友だちを連れてきます。
最後には10匹のコオロギが大きな声で鳴きますが、ネズミに
「どこかへ行って!」と言われ、ようやくコオロギたちは
いなくなります。

・The Thorn Bush
おばあさんが泣きながら出て来たので、お巡りさんがその
原因を尋ねます。
おばあさんは自分の椅子にトゲのある植物が生えているのを
見せます。
お巡りさんがそれを引きぬこうとすると、おばあさんは、
その植物が病気なのを悲しんでいるのだとわかります。
水が足りないせいでは? というお巡りさんの忠告に従って
おばあさんが水をあげると、トゲのある植物は最初震え、
葉を出し、つぼみを出し、そしてたくさんのバラの花を
咲かせました。
おばあさんは嬉し涙でお巡りさんにお礼を言い、バラの花束を
渡すのでした。

・終章
お話を終えたネズミは得意気に、これでおいしいスープに
なると言いますが、お話を聞いたイタチは、どうしたら
お話をスープに入れられるのかわかりません。
ネズミは、お話に出て来るものを持ってくればいいと言います。
イタチはハチに刺されながら、その巣を取って泥沼に入り、
2つの重い石を抱え、コオロギを取り、刺されたり、
ひっかかれたりしながらトゲのある植物を取り、家に
戻って来ました。
ようやくおいしいネズミのスープができると喜んでいた
イタチですが、家に戻ると、ネズミはいなくなっていました。
一方のネズミは自分の家に戻り、暖炉のそばで夕食を済ませ、
本を読み終えたのでした。
  
本をたくさん読んで賢くなっていたことが、ネズミを
救ったのでしょう。
ひとつひとつのお話もユニークでおもしろいですね。


総語数 1339語。
英文があるのは54ページ。1ページに2-12行で、平均6行です。
" I Can Read Books " シリーズのレベル2(Reading
with Help)に分類されています。(NativeのGrade 1-3)
分量が多いように見えますが、1文は短いです。
また、各章は短いですが、6章で構成されています。

難しい単語は
weasel (イタチ)、whisker (ひげ)、buzz (ブンブンいう)、
muddy (泥の)、swamp (沼地)、duck (ひょいと水に潜る)、
valley (谷)、chirp (さえずる)、thorn bush (とげの生えた低木)、
shiver (震える)、shook (shake の過去形、揺れる)、bud
(つぼみ)、stung (stingの過去形、刺す)、gooey (ヌルヌルした)、
prick (〜を刺す)
くらいでしょうか。


(左:ペーパーバック、右:CD付き)

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