Harry & Hopper

少し悲しいですが、男の子と犬の物語です。
邦訳は『さよならをいえるまで』です。
Kate Greenaway Medal 受賞作品です。


ハリーとお父さんの住む家にやってきた犬は、バッタのように
飛び跳ねていたので、ホッパーと名付けられます。
ハリーとホッパーはたくさん一緒に遊び、寝る時も一緒です。
ところがある日、ハリーが学校から帰って来たら、ホッパーの
姿が見えません。
お父さんから、ホッパーが事故で死んでしまったことを
告げられます。
ハリーはショックで、お父さんがホッパーを庭に埋めるのに
立ち会うのを拒否し、いつもの寝室では寝ずに、居間の
ソファーで寝ます。
ハリーはホッパーがいない夜を、とても辛く思います。
するとその夜、ホッパーが窓の外にいて、ハリーは夜じゅう、
ポッパーと遊びます。
次の夜も、ハリーはホッパーと遊びますが、ホッパーは
昨日ほどしっかりとしてないし、温かくもありません。
ハリーはお父さんにホッパーと夜中に遊んでいると話します。
お父さんはハリーを否定せず、気がすむまで居間で寝ていい
と言います。
その夜、ハリーはまたホッパーに出会いますが、ホッパーは
薄く、弱々しくなっています。
そのホッパーをベッドに寝かせ、ハリーは初めてホッパーに
「さようなら」と言うことができたのでした。

大切な家族との突然の死別を経験し、「死」を受け入れ
られない気持ちから、徐々に気持ちが変化していく様子が、
しんみりと穏やかに描かれた素晴らしい絵本だと思います。
娘も「悲しいけど、いいお話だね」と言っていました。


総語数 637語。
文章があるのは17ページで、1ページ2-12行、平均5行です。
Native の2才以上向けとなっていますが、もっと上のように
思います。
  
難しい単語は
fetch (行って物を取ってくる)、lead (ひも、鎖)、wrestle
(格闘する)、sneak (コソコソ歩く)、wriggle (もがく)、
gaze at (~をじっと見る)、gleam (輝く)、mischief
(いたずら)、delight (喜び)、yelp (甲高い声で鳴く)、
lick (なめること)、hunch (丸くなる)、trudge (重い足取り
でとぼとぼ歩く)、dump (放り出す)、make sense
(意味をなす)、bury (発音:ベリー、葬る)、lay (lieの過去、
横たわる)、curl up (丸まって寝る)、long for (~を待ち
こがれる)、bark (ほえ声)、shake one's head
(首を横に振る)、flung (flingの過去、打ち捨てる)、
solid (中身の詰まった)、blank (空白の)、wispy
(かすかな)、settle (据える)、glimmer (かすかに光る)
くらいでしょうか。


(左:ペーパーバック、右:ハードカバー)

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