Dick Whittington and His Cat

邦訳は『ディック・ウイッティントンとねこ』です
コルデコット賞受賞作品です。


みなしごの少年ディックは、田舎からロンドンに出ます。
一時雇いの仕事などをしていましたが、仕事がなくなり、
豪商のFitzwarrenさんの家に住み込みで働くことになりました。
コックさんからいじめられながら、ネズミの出る屋根裏部屋に
住み、仕事をこなしていました。
ある日、ディックは街でネコを抱いている少女と会い、その
ネコを譲ってもらいます。
ネコは屋根裏部屋のネズミを取り、ディックはようやくぐっすり
眠れるようになりました。
Fitzwarrenさんが船を出す時に、貿易できる何かを差し出す
ように言われますが、ディックには差し出す物がありません。
泣く泣く、飼っていたネコを差し出します。
貿易船はムーア人の国バーバリーに着き、船長たちはムーア人の
王様の宮殿に招かれますが、そこにはたくさんのネズミがいます。
船長は船からディックのネコを連れて来て、ムーア人の王様に
渡します。
ネコがたくさんのネズミを取るのを見た王様は喜んで、船に
いっぱいの宝石などを積み込みます。
船がロンドンに着き、船長たちはFitzwarrenさんに宝石を
差し出し、ディックのネコの話をします。
Fitzwarrenさんはディックに宝石をあげますが、ディックは
受け取らず、Fitzwarrenさんが受け取るべきだと言います。
ですがFitzwarrenさんの家族はみな受け取らず、ディックは
宝石を船長や他の使用人たちに配ります。
ディックが身なりを立派にすると、ステキな青年になりました。
そしてFitzwarrenさんのお嬢さんのアリスと結婚し、末永く
幸せに暮らします。
ディックは州長官やロンドン市長の要職にたびたび就き、
王様にも会うことができたのでした。
  
版画の絵がとても力強く、印象的で、中世の衣装も素敵です。
実在の人物のお話と、当時すでにあった物語が一緒になって
できたお話のようです。(Wikipediaより)
宝石を出された船長も、Fitzwarrenさんも、ディックも、
みんなが正直で、だましたり一人占めしたりしないところが
素晴らしい!
だからみんなが幸せになれたのでしょうね。

総語数 2054語。
英文があるのは26ページ。1ページに3-11行、平均9行です。
Nativeの4才以上向けとなっています。
難しい単語は
behold (見守る)、twas (it wasの縮約形)、parings (むいた皮)、
crust (パンの皮)、ragged (みすぼらしい)、colt (子馬)、
pave (〜を舗装する)、bushel (ブッシェル(量の単位))、
lad (少年)、hayfield (干し草畑)、forlorn (絶望的な)、
faint (気絶する)、 ill-natured (性格の悪い)、hussy
(あばずれ女)、on your way (消えうせろ)、rogue (ごろつき)、
ail (苦しめる)、bump (〜をぶつける)、spit (唾)、
dripping pan (受け皿)、ladle (おたま)、basting (たれを
つける)、crossness (不機嫌)、garret (屋根裏部屋)、
mouser (発音:マゥザァ、ネズミを捕る動物)、puss (ネコ)、
parlor (客間)、pity (哀れむ)、billow (大波)、All Hallows' Day
(万聖節)、Lord Mayor (市長)、Barbary (アフリカ北部の地名)、
choicest (最高級の)、noble (貴族階級の人)、vermin (ネズミ)、
heave (持ち上がる)、devour (貪り食う)、rejoice (喜ぶ)、
havoc (大騒ぎ)、bargain for (〜について話し合う)、
scarcely 〜 when (〜のすぐ後に)、 steal (こっそり動く)、
bustle up (急いで動く)、gout (発音:ガゥt、痛風)、
bill of lading (船荷運送証券)、prosperous (羽振りがいい)、
scour (ゴシゴシ磨く)、cock (傾ける)、sheepish (内気な)、
sprightly (活発な)、match (結婚)、court (裁判官)、
alderman (参事会員)、sheriff (州長官)、stationer
(印刷出版業者)、eminent (著名な)、mayoralty (市長の職)、
subject (臣下)
と、少し多めです。

*アマゾンのサイトでは中身が少し見られます。


(ハードカバー)

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