Rumpelstiltskin
コルデコット賞受賞作品です。
同じ絵本ではありませんが、『ルンペルシュティルツキン』や、
『こなやのむすめとふしぎなこびと』などの邦訳があります。
貧しい粉屋には美しい娘がいました。
娘の父は、王様に、自分の娘は藁から金の糸を紡ぐことが
できると言います。
王様は娘をお城に呼び、藁がいっぱいある部屋に入れ、
次の朝までに藁を金の糸に変えるよう命じます。
娘が泣いていると小人が現れ、娘のネックレスと引き換えに
金の糸を紡ぎます。
次の日、王様は喜んだものの、また娘に藁を金の糸に変える
ように言います。
また娘が泣いていると小人が現れ、娘の指輪と引き換えに
金の糸を紡ぎます。
次の日、王様は喜んだものの、また娘に藁を金の糸に変える
ように言い、それができたら自分の嫁に迎えると言います。
また娘が泣いていると小人が現れますが、娘にはもう何も
差し出すものがありません。
小人は娘が王様と結婚して生まれてくる子どもをもらう約束
をします。
小人が紡いだ金の糸のおかげで、娘は王様のお妃になり、
やがて子どもを授かります。
するとある日、あの小人が現れ、約束の子どもを要求します。
娘が他の何でもあげるから、子どもだけは連れていかない
ように懇願すると、小人は、3日のうちに自分の名前を当てる
ことができたら、子どもを連れていかないと言います。
王妃は1日目も2日目も、小人の名前を当てることができません。
召使いに、小人の様子を森にうかがってくるようにと命令し、
召使いはそこで、小人が自分の名前を言っているのを聞きます。
戻ってきた召使いから小人の名前を聞いた王妃は、3日目に
小人の名前を当て、自分の子どもを渡さずに済んだのでした。
グリム童話のお話ですから、ご存知の方も多いのでは?
でも、娘の父親も、王様も、結構ひどいですよね。
ご紹介しているのは Paul O. Zelinsky による素晴らしい
絵の絵本です。
中世の風景や衣装、お城の様子などが素敵です。
総語数 1000語。
英文があるのは22ページ。1ページに1-11行、平均5行です。
Nativeの3-7才向けとなっています。
難しい単語は
intrigue (〜の興味を引き付ける)、spool (糸巻き)、
weep (泣く)、sob (すすり泣く)、whir (ヒューという音)、
dawn (発音:ドーン、夜明け)、value (〜を尊重する)、
gleam (輝く)、rejoice (喜ぶ)、scarcely (ほとんど〜ない)、
piteously (哀れっぽく)、recite (列挙する)、inquiry (調査)、
thicket (茂み)、clearing (空き地)、brew (醸造する)、
loaves (loafの複数、塊)、claim (要求する、獲得する)、
shriek (金切り声を出す)
くらいでしょうか。
*アマゾンのサイトでは中身が少し見られます。
(左:ペーパーバック、右:ハードカバー)